文部科学省は熱中症事故2,813件(令和7年度・学校管理下)を踏まえた対策を全国の学校に依頼し、こども家庭庁は2026年7月13日〜19日を「転落」をテーマにした事故防止週間と定め、香川県では浮く力を育てるライフジャケット水泳授業も始まりました。
夏休みを目前に控え、子どもの行動範囲が広がるこの数週間は、通学路の暑さ・自宅のベランダや窓・プールや水辺という3つの場所でリスクが同時に高まります。
この記事では、熱中症・転落・水難それぞれについて今日から始められる具体的な行動と、お住まいの自治体で使える制度の確認方法をまとめました。
なぜ今、この3つの話をまとめて伝えるのか
今日は2026年7月5日。多くの小学校で夏休みを目前に控え、気温が上がり、子どもが屋外や水辺で過ごす時間が長くなっていく時期です。文部科学省・こども家庭庁という2つの公的機関がほぼ同時期にそれぞれ「熱中症」「転落」への注意を呼びかけ、香川県では「水難」対策の新しい授業が始まっています。3つは別々のニュースですが、根っこにあるのは同じです。夏休み前後は、子どもの行動範囲拡大と、大人の目が届きにくくなるタイミングが重なる、リスクの高い時期だということです。
事実1:学校管理下の熱中症事故、令和7年度に2,813件[公式発表]
文部科学省は「学校教育活動等における熱中症事故の防止について(依頼)」(8教参学第1号、令和8年5月8日付)を発出し、学校の管理下(登下校中を含む)における熱中症事故が令和7年度に2,813件確認されたことを明らかにしました。通知では、日差し対策・水分塩分補給・服装の工夫・水筒の安全な持ち方などの具体策を各学校に依頼しています。
わが家への意味: 「登下校中を含む」という点が重要です。教室にいる時間だけでなく、家を出てから校門をくぐるまで、下校して家に着くまでの時間も熱中症のリスクゾーンに含まれます。
今すぐできる行動
- 登下校時に持たせる水筒は、こまめに一口飲める位置(ランドセルのサイドポケットなど)に入れる
- 通学路の日陰になる区間・ならない区間を親子で確認し、日なたが長く続く区間では休憩できる場所(コンビニ、公園の木陰など)を決めておく
- 帽子・冷感タオルなど、学校が認めている範囲で日差し対策グッズを持たせる
事実2:7月13日〜19日は「こどもの事故防止週間」、今年のテーマは転落事故[公式発表]
こども家庭庁は2026年6月16日、令和8年度の「こどもの事故防止週間」を2026年7月13日(月)〜7月19日(日)に実施すると発表しました。今年のテーマは「身の回りに潜む転落事故の危機〜こどもの転落事故は『環境づくり』で防ぐことができます〜」です。
わが家への意味: 転落事故は交通事故と違い、自宅の中——ベランダ・窓・階段——で起きます。夏休みに入り在宅時間が長くなる子どもがベランダや窓際で過ごす時間も増えるため、「環境づくり」という今年のテーマは、家庭の対策次第でリスクを減らせることを示しています。
今すぐできる行動
- ベランダに置いてある室外機・プランター・椅子など、足場になるものをすべて窓・手すり際から移動する
- 窓の鍵を子どもの手が届く高さから外れた位置に付け替える、または補助錠を追加する
- 網戸は体重を支えるものではないことを子どもに伝え、寄りかからせない
事実3:香川県、浮く力を育てるライフジャケット水泳授業を開始[報道]
香川県の高松市立亀阜小学校では、3年生約50人がライフジャケットを着用した水泳授業を実施しました。ライフジャケットを着用しない状態では1分未満で浮けなかった児童が、着用後は顔を出した状態で浮けるようになったと報じられています。香川県は大人用・子ども用あわせて440着のライフジャケットを学校や子ども会などへ無料貸し出ししており(申込先は県教育委員会保健体育課)、2026年度は計10校で同様の授業を実施する予定です。
わが家への意味: 水難事故は「泳げるかどうか」だけでなく「浮いて呼吸を確保できるかどうか」で結果が分かれます。ライフジャケットを使った授業は、泳ぐ練習の前段階として「浮く力」を身につける取り組みです。プールの授業だけでなく、川遊びや海水浴など学校外での水遊びにも応用できる考え方です。
今すぐできる行動
- 家族でプールや海・川に行く予定がある場合は、ライフジャケットを持参する、またはレンタルできる施設を事前に調べる
- 服を着たまま水に落ちたときに備え、「あおむけで浮いて呼吸を確保し、助けを待つ」を親子で話しておく
- お住まいの自治体にライフジャケットの無料貸出制度があるか確認する(次のセクション参照)
学年別に見る「わが家の夏休み前チェック」
低学年(1〜3年生)
- 熱中症: 一人で水筒の蓋を開け閉めできるか確認し、「のどが渇く前に飲む」を合言葉にする
- 転落: ベランダ・窓に一人で近づかないルールを再確認し、踏み台になるものは親が先に片付けておく
- 水難: プールや水遊びでは必ず大人が目を離さない範囲にいる、ライフジャケットの着用を優先する
高学年(4〜6年生)
- 熱中症: めまい・頭痛など体調の変化を自分の言葉で大人に伝える練習をする
- 転落: 友達の家のベランダなど、自宅以外の場所でも同じ危険があることを話しておく
- 水難: 川や海での「浮いて待つ」練習を、学校や地域の水難防止教室があれば参加を検討する
今すぐできること(保存版チェックリスト)
- 登下校時の水筒の位置と、日陰で休憩できる場所を親子で確認した
- ベランダ・窓際にある足場になるもの(室外機・プランター・椅子)を移動した
- 窓の鍵・補助錠の位置を子どもの手が届かない高さに調整した
- プール・水遊びの予定にライフジャケットの用意(購入・レンタル・貸出)を組み込んだ
- 「浮いて待つ」を家族で一度話し合った・確認した
- お住まいの自治体のライフジャケット貸出制度・プール指導方針を調べた
あなたの自治体で確認する方法
香川県の取り組み(440着の無料貸し出し、2026年度に計10校でのライフジャケット授業)は香川県内の事例です。すべての自治体が同様の制度を持っているとは限らないため、お住まいの地域については以下の方法で個別に確認してください。
- 都道府県・市区町村の教育委員会「保健体育課」または「学校保健課」のウェブサイトで「ライフジャケット 貸出」「水泳授業」などのキーワードで検索する
- 通っている小学校に、プールの授業でライフジャケットや浮力補助具を使用する方針があるか問い合わせる
- 地域の子ども会・スポーツ少年団の担当者に、水遊びイベント用のライフジャケット貸出制度がないか尋ねる
- 消防署や水難救助関連団体が「浮いて待て」講習会を実施していないか、自治体の広報紙やウェブサイトで確認する
次回予告とアプリでできること
「こどもの事故防止週間」(2026年7月13日〜19日)の期間中には、全国でどのような転落事故防止の取り組みが行われているか、続報としてお伝えする予定です。
また、mapsefeアプリの地図機能では、通学路の日陰になりやすい区間や、過去に報告された危険箇所を確認できます。夏休み前のこのタイミングで、お子さんの行動範囲が広がる公園やプールまでの道のりも合わせてチェックしてみてください。
まとめ
- 学校管理下の熱中症事故は令和7年度に2,813件(登下校中を含む、文部科学省・令和8年5月8日付通知)
- こどもの事故防止週間は2026年7月13日(月)〜19日(日)、今年のテーマは「転落事故」(こども家庭庁・2026年6月16日公表)
- 香川県ではライフジャケットを使った水泳授業で「浮く力」を育てる取り組みが始まり、2026年度は計10校に拡大予定(KSB瀬戸内海放送・2026年6月23日報道)
- 熱中症・転落・水難、それぞれに「今すぐできる行動」がある。夏休み前の数週間で、家庭でできる備えから始めましょう

